飴色に美しく化石化したアンモナイトの化石です。
琥珀のように油分が石化したかのような
こってりとした蜂蜜色のビジュアル。
微生物の侵食と置換によってアンモナイトの甲殻が
油成分に置き換わったのでしょうか。
固い殻を持つ生き物石が化石化して
半透明の性質に変身した様は見事です。
地中の中で何百万年もの時を経たからこそ。
裏側にも白濁した成分がアンモナイトの形通りに固まっています。
デコボコとした形状がまるでドーナツ
フレンチクルーラーそっくり。
チーズのようなバルチックアンバーといい
熟成した飴色の化石や鉱物はどれも美味しそうに見えて仕方ありません。
アンモナイトは軸の目から回転するように広がった形をしています。
それはそのまま軸を自分の中心に持ち
そこから自分の世界を広げていくイメージをもたらしてくれます。
また化石ですので地中や古代との繋がりが強く
グラウンディングにも最適です。
原石や鉱物の保管のためのレトロな
ボックスケースに入れてお届けします。
ソイワックスでロウ引き加工したStone marble自家製Boxです。
植物由来のやさしいロウの香りと保湿効果があるだけでなく
とってもアンティークな雰囲気になってます♪
鉱物名___Ammonite fossil
サイズ___50X42X25mm
重さ____54.8g
石の処理__ナチュラル
原産地___中国
アンモナイトはオウムガイ類の化石で、古生代シルル紀またはデボン紀に生息していた生物です。長く地球上に生息していましたが恐竜と共に姿を消しましたがオウムガイは巻貝として生き残っています。オウムガイとよく似たアンモナイトですが、頭足類に属し、殻の中から足が出ています。このため、アンモナイトは貝ではなくタコやイカと同じ頭足類の生物でもあるのです。生息数が多かったのと固い甲殻のため地中で劣化しにくく、出土数がとても多い化石です。
化石化して微生物の侵食や置換により、虹色の遊色が生れたものや螺旋や甲殻の形状ををそのまま残して化石化したものまで、大きさもタイプも実にバラエティに富んでいます。遊色部分を宝石化したものはアンモライトと呼ばれ、高値で取引されています。
同じ地中から発掘される鉱物と化石。それぞれまったく別のジャンルだと思っていましたが意外と近い物であるということは、天然石に関心がなかったら一生知らなかったと思います。鉱物の中にもオパールやアゲートのように微生物の置換によって鉱物化した生物もあり、またアンモナイトのように化石ですが鉱物のように宝石(アンモライト)やアクセサリーとして楽しまれたりしています。
アンモナイトの螺旋の形状は遺伝子が二重らせんを描いているように、あらゆる生物の根幹にあるイメージがそのままむき出しになったようなビジュアルです。アンモナイトがかつて地球上に大量に生息していたことと私たちのDNAがらせん状を描いていることはもしかしたら無関係ではないのかも、なんて妄想してしまいます。
地球征服したかのように大量に生息していたアンモナイトが恐竜の絶滅と一緒に姿を消したのはとても興味深いです。恐竜がかつて陸の王者だったように、アンモナイトもその時代の海の王者だったのかもしれません。その時代に頂点を極めた生物は地球のフェーズが変わる時それと共に姿を消すのかもしれない。そう考えると人類の未来が未来永劫続くとは限りませんね。アンモナイトの残存がオウムガイとして姿を留めているように、人類も遥か先にはいつか少数派としての未来が待ち受けているかもしれません。
アンモナイトが生息していたデボン紀やカンブリア紀の海には、現在のあらゆる生物の起源となる古生物の時代です。『崖の上のポニョ』には「まるでデボン紀の海のようだ」という台詞が出て来ます。アンモナイトには現在の地球上の多くの生物の原初の記憶が宿っているかもしれません。アンモナイトには時空を超えて想像力を掻き立てる何かがあるようです。