こちらは巻貝の内部が化石化したものを
ルース用にカットしたものです。
カルシウムなどの内部の成分が結晶化し鉱物化しています。
全体的にアゲート質になっていて
センターの内部がキラキラとドゥルージーになっています。
ドゥルージーは、アゲートに見られる
キラキラとした結晶質のことを言います。
このタイプは片面が装飾用に研磨されておりまして
キラキラと光るドゥルージーも研磨面に表れています。
こちらのルースは平らな方が研磨面になっており
アクセなどに加工する時はそちらを表にした方がいいと思います。
ただ化石としての素朴な感じや巻貝のらせんの立体感は
裏面の方がよく表れていると思います。
化石なのでらせんがきれいに残っているほど
生物の形が残っているので価値が高くなります。
こちらは中心まできれいに渦を描いているため
ハイクオリティになります。
大理石のように一部分が茶色く石化しています。
ツルツルに磨かれた表だけでなく
アンモナイトのような裏も見応えがあります。
鉱物名___Fossil Shell Druzy
サイズ___27X26X5mm
重さ____27.5cts./5.5g
石の処理__ナチュラル
フォッシルシェルは、化石化した貝で、貝化石、風化貝とも呼ばれています。
貝類の化石といえば古代生物のアンモナイトやアンモライトがありますが、こちらの石のように美しく結晶化し石化した貝類も、一億年近い長い時を経ています。シヴァアイやこちらのフォッシルシェルのように貝はらせんを描いて化石化しています。生命の原型とも言えるらせんの構造は、私たちを特に引きつけるものがあります。
フォッシル・シェルは、うっとりするようなビジュアルだけで十分に魅力的ですが、化石化した貝にはリアルな海の記憶と、化石となった地中の陸の記憶が詰まっているように見えます。深い海の記憶と深い土の記憶を有しているフォッシルシェルには抗いがたい魅力があります。
遺伝子がらせんを描いているように、宇宙の星雲が渦を描いているように、巻貝の化石のらせんは生命や星の原始的な構造を表しているように思います。とても小さな生き物の原型が広大な宇宙の仕組みにまで繋がる不思議。「神は細部に宿る」といいますが、小さな扉の鍵穴の向こうには大きな世界が広がっています。