白いクォーツの中に赤い辰砂が入った
シナバーインクォーツです。
白いウサギの赤い目のようなルース
雪見大福みたいです♪
キュートでスィーツなシナバーですが
辰砂の歴史は古く、また私たちとの関わりも極めて深い石。
辰砂とは神社の鳥居などあの真っ赤に塗られた
朱色の原材料となるもので
渡来人は古代より辰砂を求めて大陸を移動し海を渡り
日本各地の辰砂のある所に移動したと言われます。
民族の移動は古くはこのように鉱山資源を求めて
起きていたこともあります。
私たちの記憶にある和風なもの、中国っぽいものには
必ずこの辰砂が使われており
それだけ深く私たちの歴史や社会に根差している鉱物です。
白いクォーツの中に赤い辰砂が
鮮やかに混じっているものを選んでいます。
こちらは赤い辰砂がたくさん入っていますが
薄緑色のインクルも入っています。
赤と白の紅白のコントラストが縁起がよさそうな(^^ゞ
シナバーインクォーツ。
滑らかに研磨されカットされています。
鉱物名___Cinnabar in Quartz (辰砂)
サイズ___25x18×5mm
重さ____19cts./3.8g
石の処理__ナチュラル
辰砂とは丹(水銀)のことでもあります。ヨーロッパでは「賢者の石」と呼ばれ、それは金を始めとする貴金属を作る際の触媒の働きをする鉱物だからと言われます。元は水銀なので劇薬ですが、中国では不老不死の霊薬と言われ、豊かさを引き寄せる「ドラゴンブラッド(龍の血)」とも呼ばれています。
鮮やかな朱色が血や生命を連想させ、長寿や富の象徴となった歴史があります。またその優れた防腐作用が歴史上の様々な芸術作品や建築物に利用された大きな理由ではないかと思います。
ハリーポッターの賢者の石はシナバーのことだとか。どんな金属も黄金に変え、飲めば不老長寿になる「命の水」を作り出す。シナバーはそんな人類の夢のモデルとなった石なのです。
辰砂オンリーの朱色の石や鳥居のような朱色オンリーはかなりどぎつくて抵抗がありますが、シナバーがクォーツに入ったシナバーインクォーツはとってもラブリーでそれでいてシナバーのパワフルなエネルギーがそのまま閉じ込められたとても面白い石だと思います。
クォーツの中にはシナバーの赤やピンクの成分の他に、黄色いインクルージョンが入っているものも多いです。なるべくピンクと白のコントラストが映えるようなルースをお選びしました。まるでウサギのようなかわいいルース。ウサギと言えば子宝の象徴でもある動物です。シナバーの不老長寿や命の水の伝説ともシンクロする中々パワフルな石だと思っています。ウサギのように食欲も繁殖力も旺盛な力を授けてくれるとしたら、この石に言い伝えられている健康や富貴をもたらす様々な言い伝えもあながち嘘ではないかもしれません。ラリマーがイルカ石ならこちらはウサギ石ですね。