大きめサイズのデンドライト・オパールです。
デンドライトがたくさんです。
デンドライトがたくさん詰まった半透明な部分から
白く石化したエリアにかけて
まるで植物が光を目指して伸びるようにデザインされています。
このようなデザインが自然に出来るわけがなく
職人さんやデザイナーさんたちのセンスの賜物
高い美意識や経験によって蓄積されたものです。
宝石のカットとはまた別の、全く違った才能。
天然石のルースの醍醐味でもありますね。
植物に住む虫たちが飛び交っているようにも見えますね。
鉱物名____Dendrite Opal/Merilinite(忍石)
サイズ____37X26X05mm
重さ_____42.4cts./8.3g
石の処理___天然無加工
原産地____アフリカ
デントライトは鉱物の亀裂に混入したマンガンが浸透し、樹枝状に結晶したものです。結晶化したマンガンが植物や樹木もそのものに見るのは、自然の奇跡と言わざるをえません。鉱物自体はオパールなので、石の作用はオパールに属しますが、オパールの中にも樹木の成分が化石化したものから生成されたものもあるので、デントライト・オパールは古い地球の地層に眠る樹木の成分が形になった可能性もあるかもしれないですね。
オパールといえば遊色効果のあるキラキラした宝石が有名ですが、和名は「蛋白石」といって、もともと卵の白身の様に白いことから名づけられたそうです。デントライト・オパールはまさにその由来通りの真っ白な乳白色をしています。
オパールが幸運を運ぶと信じられていたのは、恵みや豊饒をもたらす力があるせいかもしれません。植物や木々をそのまま閉じ込めたようなデンドライト・オパールは、オパールの特質をさらに強めたような石です。真っ白な雪景色のデントライト・オパールは、雪の日に人が温かい気持ちになるような、そんな幸福感を運んでくれます。
デントライトはギリシャ語で樹木を意味するdendronに由来します。デントライトには樹木の記憶が残っていて、樹木や森の意識と繋がりをもたらしてくれる気がします。冬の雪原に生える針葉樹林のようなデンドライトのインクルージョン。白さが美しいロマンチックなデンドライト・オパールですが、寒い雪の中でもたくましく枝を伸ばす木々の打たれ強さや力強さも感じます。明るい色が入ったオパールも、寒い中で暖を取るような郷愁を誘う懐かしさがあります。
雪虫とは冬の知らせを伝える虫。北海道で初雪直前に大量発生し、白くフワフワと飛ぶ姿がまるで妖精のように見える北海道では馴染み深い虫だそうです。