レピドクロサイトが入ったクォーツです。
たっぷりと丸みのあるカットで、表面付近にインクルージョンが広がるようカットされています。
レピドクロサイトはワンポイントになっていて、クォーツの透明感を活かしています。
かすかに虹も見られます。
どこか夢見るよう雰囲気のあるルース
縁日の金魚のような赤いレピドクロサイトと水晶の響きはとても幻想的です。
水晶の表面は傷もなく滑らかに研磨されています。
Lepidocrocite in Quartz(鱗鉄鉱入り水晶)
23x10x7mm
13.5cts./5.8g
インド産
雲母はグループ名の総称で、鉱物としては白雲母(モスコバイト)や鱗雲母(レピドライト)、黒雲母(バイオタイト)などがあります。キラキラと光る六角形の結晶が特徴で、完全な劈開性を持ち剥離しそうな薄い板状になっています。花崗岩を始め多くの岩石に入っています。和名ではきら、きららとも呼ばれます。天然石にキラキラとした輝きを与える石で、アクアマリンの結晶と一緒になっているモスコバイトは天使の羽根のようにかわいらしい鉱物です。
レピドクロサイトは水晶の中に赤色の針状や繊維状で現れることが多く、同じように針状になって現れるよく似たゲーサイトは同質異像のお仲間で、アメジストのようなクォーツに一緒になって入っているので見分けることが困難なほどです。両方ともスーパーセブンの七つの要素に当たります。
ギリシャ語で鱗(うろこ)を意味する「lepidos」と繊維を意味する「kroke」からレピドクロサイトと名づけられました。鱗というより鱗粉のようなレピドクロサイトのインクルージョンがその名前の由来かもしれませんね。
前進、変化を促し持つ人の人生に多様性をもたらすと言われています。古くは呼吸器系の病気や血液や背骨の不調に用いられたと言われています。
クォーツの中のレピドクロサイトはとても赤く見る者に強く訴えます。スーパーセブンの魅力はアメジストやカコクセナイトだけでなく、なんといってレピドクロサイトの赤いインクルージョンが石をとても華やかに、印象的なものにしています。レピドクロサイトはインクルージョンとして現れたとき、とても強く訴えるものがあります。真紅の輝きがクォーツの中でより強く響くのかもしれません。
赤は血液も表しますが、クォーツの中のレピドクロサイトを見ているとまるで顕微鏡で血小板やヘモグロビンなどミクロの世界の血液や細菌を見ているようです。まるで血液のように赤いインクルージョン。レピドクロサイトはレピドクロサイトが入っている水晶も輝きが強く、特徴的なのも面白いです。こちらはルース研磨されていますが、かすかに虹が見えたり、クリアなのにどことなくミルキーな甘い輝きがあるのも不思議です。