からみつくようなイメージが素晴らしいメニライト
フェアリーオパールとも呼ばれています。
まるで人のように見えるメニライト。
イサム・ノグチの彫刻のような有機的なイメージを喚起させます。
子供を抱いているような、二人抱き合っているような、ユニークなイマジネーションを刺激してくれます。
彫刻作品のようにも見えるので、似たような写真を何枚も撮ってしまいます。
白さときめの細かさにも癒されます。
ユーモラスな丸みのある形で、表面は石灰質のような白くザラザラとした粉が吹いているとても不思議な石。
オパールの一種だそうですが、柔らかみのある物体は、確かにオパールを思わせますが、質感はまったく違い、鍾乳石のようで独特です。
石膏のような肌触りは、漆喰の原料でもある珪藻土の地層から作られるためだとか。
中身はオパール、表面はカルサイト系の成分なので、この軽みと柔らかみは納得です。
どちらも海や水の沈殿物や生物の成分の置換作用で生まれる成分で、癒しの最強タッグです。
Menilite(乳珪石、珪乳石)
84x37x29mm
90g
Morocco
2010年に新しく発見されたオパール(乳珪石)の一種です。形状により菩薩石、布袋石、こぶり石、人形石と呼ばれています。
漆喰の原料でもある珪藻土中で産出する不純物の多いオパールの一種で、そのため不透明ですが、中身は半透明のコモンオパールだそうです。表面のざらつきは、カルサイト系の不純物によるもので、石膏や石灰のような白さと質感があります。
スペインやモロッコ、フランス、日本では石川県の能登半島などで産出します。
メニライトはシャボン玉や白玉団子のような単体の形が多いのですが、豊かなイメージを持つものをセレクトしました。あまり数がないように思います。
まるで男女が抱き合っているような幸せなフォルム。2000年代は融合から統合の時代と言われていますが、その象徴のような形をしていると思います。境界を越え、溶け合い、併せ合って誕生し、一つのユニティへと生まれ変わる。孤独や差別を生む境界を取り払い、世界を一つにして行く。時代はますますその方向へ向かっていると思います。