ブログでも登場した中国雲南省のパイライト・ボール。
ヒマラヤ山脈山峰に位置する雲南省。ベトナムやミャンマーとの国境沿いにあります。
ここら辺のエリアは、その地形によって強いグインデル(渦)がかかっているようで、両剣水晶のようなダブルターミネーションの水晶もたくさん産出されます。
パイライトですが土台の石は何なのかわからないんですが、
店頭でお出ししているブラジル産のパイライト・オン・シュンガイトによく似ているなと思います。
自然の球体はとても珍しいというか...アゲートやカルセドニーのノジュールなど塊状の物もありますが、こちらのように造形を持つのはめったにないと思います。
まるで鍋のように形が出来上がったのは、一体どんな作用が働いたのでしょうか???
この地域で採れるパイライト・ボール。
その中でも見事な擬態を持つものをセレクトしました。
Pyrite(パイライト)
50x47x38mm
127g
Huize,Qujing,Yunnan,China(中国雲南省曲靖市会沢県)
パイライト(黄鉄鉱)は鉄と硫黄からなる硫化鉱物の一種で、六面体、八面体などの立方体に結晶しやすく、粒状や塊となって集合体をなすことが多い鉱物です。パイライトの「パイ」はギリシャ語で火を意味し、「きつく握りしめると火傷をする」と古代ギリシャの書物には書かれているようです。
強い保護力で持つ人を危険から護り、意識を高める働きがあると言われています。キュービック・パイライトの主な産地はスペインで単一の立方体のみの結晶や、大きさの違う立方体が複数重なったマルチプルキュービック・パイライトも発掘されます。金と間違えられることから古来より「愚者の金」と呼ばれるそうです。
鉄には文明や産業を支えるようなスケール大きな創造性を形にさせる底力や現実的な思考によってアイディアや物事を形にさせる、具現化させる働きかけをするように思います。
太陽を司る獅子座がゴールドならば、真裏にある水瓶座の輝きがパイライト、と言った感じでしょうか。太陽の星座の反対側にある水瓶座は、もっとも太陽の恩恵が少ない星座と言われています。金のようで金でないパイライトは、そんな水瓶座の佇まいを象徴しているような気がします。
こちらのパイライト・ボールは須弥山と呼ばれる古代インド哲学や仏教の聖なる山のイメージにそっくりな形で、とても不思議です。須弥山はこの世界の構造をイメージしたもので、たとえば阿頼耶識みたいな概念の原型にもなっているのではないかと思います。
今の私たちの「世界」は基本的にインド大陸がユーラシア大陸に合体して、今の地球の大陸の姿が出来てからのものですので、ヒマラヤ山脈のエネルギーがこの世界の成り立ちの基本構造であるというのもわかるような気がします。