セレスタイトとして入荷しましたが、当店の判断でバライトに変更しました。
セレスタイトはバライトグループの一種なので、鉱物的には大きな違いはないですが
やはりこのプレート状の結晶の形はバライト特有のものだと思います。
セレスタイトほどではないですが、透明感とグレイッシュなブルーが印象的で、天界のようなを冷たい青さを感じさせます。
ジオード状になっており、裏側の白い結晶もバライトらしいです。
たくさんの白い羽根が密集したような、まるで鳥の巣のような雰囲気ですね。
天使の羽根のようなエンジェル系のイメージを掻き立てるブルーバライトのジオード。
産地はスペインで、モロッコ産のブルーバライトとは一味違います。
Barite/Baryte(重晶石)
67x66x38mm
184g
Spain
バライト(重晶石)はバリウムのことで、細かい平らな板状の結晶が重なっているのが特徴です。砂漠のバラと呼ばれるデザートローズと同じグループ(デザートローズには石膏で出来たものと重晶石で出来たものがあります)。バライトのグループは他にセレスタイト(天青石)とエンジェルサイト(硫酸鉛鉱)があり、変種として北投石があります。
Bariteはギリシャ語で「重い」を意味するbarysに由来し、この鉱物の比重が重いことから名付けられました。黄色、白、青、茶色など様々な色があります。花弁のような板状の結晶が花や羽根に見える鉱物。アメリカやモロッコで産出します。産業用ではバリウムとして利用されます。日本でも秋田や北海道で産出しました。
バライトは色のバリエーションがあって、ブルーやピンクのバライトもありますが、どんな色であれ鳥のイメージをもたらしてくれます。ピンクバライトだと孔雀や鶏のようなゴージャスさ。ブルーだと天使の羽根のようなもろく儚いイメージ。
鳥は恐竜の祖先であり、動物の祖先でもあるとも言われていますが、鳥の持つ浮遊感を私たち人類も体の記憶のどこかに持っていたりするのでしょうか?だから大空を羽ばたく鳥に憧れ、空を飛べないことをもどかしく感じたりするのでしょうか?空を駆け大地を見下ろす鳥の視点にはどこか懐かしさもあります。
天使のようなアイコンを私たちが共通のイメージとして持つのも、私たちのルーツと必ずしも無関係ではないかもしれません。