翡翠のような青緑色が美しいダイアナイト
シベリアン・ブルー・ジェイドとも呼ばれていました。
チャロアイトと全く同じ産地だそうです。
チャロアイトぐらい有名だとよく流通していますが、ロシア産の石は有名所以外は中々出会うチャンスがない気がします。
ビオランもそうですが、出会うと雷が落ちたように強く惹きつけられることがロシア産のレアストーンによくあります。
ダイアナイトのブルーも、深緑色の中から見える鮮やかなブルーに心を鷲掴みされました。
藍染のような和の雰囲気もあり、深い群青色が落ち着きと癒しを与えてくれます。
わずかにシラーが出ている部分もあり、薄っすらと透明感もあります。
ダイアナ妃が亡くなった年に発見され、悲劇のプリンセスにちなんで名づけられた特別な石。
気品と癒しの響きを持つ鎮魂の石でもあるかもしれません。
Dianite
35x32x5mm
13.6g
Russia
ダイアナイトは、1997年にバイカル湖の北にあるロシア連邦のサハ共和国(ヤクート)のムルン鉱山で発見されました。この鉱山は同じくロシア産の天然石で有名なチャロアイトが発掘された鉱山でもあります。97年に亡くなったダイアナ妃にちなんで命名されました。
ネフライトに似ているため、初めて市場に流れた時は「シベリアン・ブルー・ジェイド」や「ブルー・ネフライト」と呼ばれていました。実際はアンフィボールから成る混合石だそうです。
光によって青から緑へのグラデーションを持つ独特のグラデーションが人気です。
ビオランやダイアナイト、ロシアンマラカイトなど青系の発色が独特なロシア産のレアストーン。冷たい北国の気候を表すかのような、クールで落ち着いた、どこか清涼さも感じさせます。複数の成分が混じった混合石のグラデーションは、時に風景のような景色も見せてくれます。わかりやすい発色の石も素晴らしいですが、ダイアナイトのようなニュアンスのある石は混じり合った色合いが独特の雰囲気を生み、味わい深いものがあります。
バラの品種と違って石に女王やプリンセスの名前が付くことはめったにないのではないでしょうか。そういう意味では選ばれた石でもあると思います。
ロシアの今の現状もあり、ロシア産の石はユーディアライトなどどこか悲劇性のある雰囲気があるなと思いました。ユーディアライトも女性性が強い石ですが、ダイアナ妃の名前が付いたダイアナイトにも因縁を感じます。
ロシアンレムリアンにも当地に女神の伝説があり、ロシレムも女性的な石とも言われますが、「封印された悲しみや苦しみ」のようなキーワードが浮かびます。