ロシア翡翠のスフィアです。
ミャンマー産や糸魚川産の翡翠と違って、エメラルドのように濃いロシアンジェダイド。
鮮やかなグリーンは全体の三分の一ほど。
それ以外は黒曜石のように黒光りする神秘的な深緑色です。
まるで深淵から覗く目のよう...
サイズは小さめですが、重くて存在感、重量感がすごいです。
このサイズ感で70gあることをお考え下さい...
強い光が当たっているため割れがあるように見えますが、表面は鏡面磨きでツルツルに仕上げられており、特に傷なども見当たりません。
初めてロシアンジェダイドのスフィアを入荷した時に、手に取った瞬間首から右肩に電気が走りました。
普段自覚することはないのですが、パソコン仕事で凝っている部分にダイレクトに衝撃が走ったようです。
ただの相性なのかわかりませんが、過去に石酔いしたのもウラルレムリアンで、ロシアの石には特別なものがありますね私は...
冥王星的な重さやインパクト。
産地の詳細はわかりませんが、シベリアのようですので、この深い緑色は永久凍土のような土地から来たのですね...
翡翠の産地には人類のトラウマが刻まれるようで、謎を感じます。
割れにくさを示す靭性では、ルビーやサファイアと並びダイヤモンドより硬いと言われる翡翠。
私は密かに翡翠はダイヤモンドよりも価値があり、そのように扱われるべきだと思っているのですが、割れにくさではダイヤモンド以上なのですね。
Jadeite Jade(ヒスイ輝石)
直径34mm
68g
Russia
古くから世界各地で様々な民族に愛されてきた翡翠。日本でも糸魚川翡翠が有名で、先ごろ日本の国の石として認定されました。翡翠を意味するJadeは、海外でネフライト(軟石)と共に呼ばれていることから、非常に混同されやすく複雑な背景を持つ石でもあります。ネフライトよりも硬度が高いため硬玉と呼ばれ区別されています。硬玉の産地は世界でもミャンマーや日本などに限られており、中国産の翡翠の多くはネフライトと言われています。
特にミャンマーは世界でも有数の翡翠の産地で、宝石市場ではほとんどがミャンマー産です。ミャンマーでは18世紀に中国への輸出開始後、大規模な鉱脈開発が進み、毎年新しい鉱脈が見つかっているため、その埋蔵量は底が知れないとも言われています。
翡翠の緑はクロムや鉄分によるものです。翡翠は緑色が代表的ですが、薄紫色や白色、無色など様々な色がある石です。エメラルドやグリーンカルセドニーのように透明度があってエメラルドグリーンに近いものは極めて高価で取引されています。
ちなみに漢字の「翡翠」は鳥類の「カワセミ」とも読まれます。美しい青い鳥です。
勾玉を始め古代より護符として加工され身に着けられて来た翡翠。それは日本の古代人だけでなく、アメリカのインディアンはグアテマラの翡翠に彫刻を施し、南米を侵略したスペイン人もお守り用として身に着けられていたと言います。
翡翠は軽く艶があるため、装身具には最適で、尚且つ硬度も強度にも優れているため、護身用に携帯されていたのも納得です。日本では翡翠を勾玉だけでなく翡翠大珠という棍棒のようなワンド状に加工されていたのが古代遺跡で発掘されています。その後勾玉として加工されるようになったらしいのですが、「魔法の石」としてアメリカの原住民にも崇められて来た翡翠には、呪術などにも使われた歴史があるようです。シャーマニックなバックグラウンドを持つ翡翠が、パワーストーンとして別格の存在であるのは歴史的な理由があるのでしょう。
2020年9月にロシア翡翠のパームストーンを出した時「戦いの気運が高くなっている」と書いてたのですが、まさか一年半後にロシアが戦争を始めるとは思いもしなかったですよね...翡翠はそういう意味では、火星のような戦いの星を象徴するのかもしれません。もしくはもっと重い冥王星のような星。
ヒーリングストーンとしては、火星が象徴するように、勇気ややる気をもたらし、行動力や決断力を授け、強い守護石として力を発揮する一方、そのような力が必要な場面に出くわすこともあるかもしれませんね。翡翠は争いを嫌いますので、争いが起きると糸魚川翡翠のように姿を消してしまいます。争うために授けられた力ではなく、生きるために必要な力を呼び覚ましてくれるのでしょう。